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花屋のあの人
第3章 再会
瑞樹に出会ったあの日から数日、斎は無事に内定をもらっていた会社に入社し、忙しい日々を送っていた。
同僚や上司との関係を築いたり、仕事を覚えたり…と。
しかし、あの日瑞樹へと抱いた感情に戸惑いを覚えてから、
『忙しいから』とその多忙な日々にかこつけて斎は瑞樹の店へと行かなくなっていた。
「ふぅ…」
任されていた仕事を終わらせた斎はPCから視線を時計へと移しながらイスの背もたれへと背中を預ける。
時計の針は14時ちょうどをさしていた。
「そろそろ休憩、かな…」
ググ、と体を伸ばし呟けばふと、朝上司から告げられた言葉を思い出す。
「そういえば、3時ぐらいに花が届くんだっけ…」
上司曰く、新入社員歓迎会のための花束が今日届く予定になっているが社員の誰も受け取れないそうで、新入社員である斎に頼むしかないそうだ。
斎はそういうことについて気にすることがないため、二つ返事で引き受けた。
花、という言葉に斎の脳裏に瑞樹の顔がちらつき、ぶんぶんと頭を数度横に振る。
「とりあえず、まだ時間早いけど行こうかな…」
一瞬高鳴った心臓の鼓動を気づかないふりするようにイスから立ち上がり、近くにいた上司へ花を受け取りに行ってくると伝え、斎はオフィスをあとにした。
同僚や上司との関係を築いたり、仕事を覚えたり…と。
しかし、あの日瑞樹へと抱いた感情に戸惑いを覚えてから、
『忙しいから』とその多忙な日々にかこつけて斎は瑞樹の店へと行かなくなっていた。
「ふぅ…」
任されていた仕事を終わらせた斎はPCから視線を時計へと移しながらイスの背もたれへと背中を預ける。
時計の針は14時ちょうどをさしていた。
「そろそろ休憩、かな…」
ググ、と体を伸ばし呟けばふと、朝上司から告げられた言葉を思い出す。
「そういえば、3時ぐらいに花が届くんだっけ…」
上司曰く、新入社員歓迎会のための花束が今日届く予定になっているが社員の誰も受け取れないそうで、新入社員である斎に頼むしかないそうだ。
斎はそういうことについて気にすることがないため、二つ返事で引き受けた。
花、という言葉に斎の脳裏に瑞樹の顔がちらつき、ぶんぶんと頭を数度横に振る。
「とりあえず、まだ時間早いけど行こうかな…」
一瞬高鳴った心臓の鼓動を気づかないふりするようにイスから立ち上がり、近くにいた上司へ花を受け取りに行ってくると伝え、斎はオフィスをあとにした。