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第1章 はじまり

「ねえ、ここどこ？」



麻也(まや)は不機嫌そうに眉根を寄せて、質問した。


そうせざるを得なかった。


何故なら彼女は今、ある一人の男のせいで不快感MAX。


見ず知らずの部屋の中、ベッドの上で押し倒されているのだから。


……にもかかわらず、男の方はというと、全く悪びれもせずに平然とした顔で言い放つ。



「ここは……魔界だ」

「はあ？ ……魔界？」



麻也が驚くのも無理はない。