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私を愛して
第1章 -第1章-



ポーン………



エレベーターが6階につく。




606号室。
ここが今 美咲の住んでる部屋だ。


ここのマンションは、独身や核家族が多く入居している人気のマンションだった。





「ただいま〜って、誰もいないかぁ……。」




ドアを開け、美咲は見慣れた靴があるのに目を見開く。





「お兄ちゃんっ………!」





バタバタッと リビングのドアを開ける。




「おかえり、美咲。」




リビングにはソファーで寛ぐ兄がいた。





「お兄ちゃん!
いつ出張から帰ってきたの?」



美咲は兄に抱きつく。




「つい、さっきだよ。

ただいま、美咲…」



兄である慎一は 優しく美咲を抱き締める。



「…お帰りなさい…」



美咲は嬉しそうに頬を寄せる。





「俺のいない間、何か変わったことなかったか?」



慎一は美咲の頭を優しく撫でながら問いかける。




「大丈夫…何も変わったことないよ。」





「…美咲……

今日は…あの爺さんの所に行ってきたのか?」




「…うん。ちゃんと慰めて、癒してきたよ。」




「…そうか…。いい子だ……。」





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