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第1章 －第１章－

篠原 慎一

篠原 美咲



年の離れた兄妹。



あまり似ていない２人だか、昔から美しい兄妹と評判だった。


両親もそんな２人をとても可愛がっていた。


しかし、ある日両親は事故で亡くなってしまう。


当時 慎一は中学３年、美咲は小学１年だった。

幸い両親の残してくれた家と保険金があったので、慎一が親代わりに美咲を育てていこうと決心した。

そんな２人に、周りの親戚は何かと口を出してきたが、慎一は、受け付けなかった。


それでも慎一にも限界がある。


そんな時、唯一頼りになったのは母親の妹である“田中夫婦”だった。

妹夫婦には、子供がいなかった。
だから妹夫婦は、兄妹を可愛がり美咲も妹夫婦に とてもなついていた。


妹夫婦は、兄妹に何度も養子縁組を申し込んでいたが、慎一は拒んでいた。


慎一には、気掛かりな事があったのだ。


それは、数年後 現実の事となる。







美咲が中学生になったころ、近所でも評判の美少女になっていた。

その当時、慎一は両親の残してくれた保険金を元に会社を立ち上げ、毎日忙しく働いていた。
美咲の為にも、早く一人前になろうと必死だったのだ。



美咲もそんな慎一を気遣い、学業と家事を一生懸命こなしていた。



そんなある日、妹夫婦……
美咲達のおじである“田中 純也”が 篠原家にやってきた。