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WHITE TIGER
第1章 memory
びしょ濡れになった俺の顔を見て先輩はクスッと笑うと用を足しにと、俺の後ろを通りすぎて行く。


「ちょっと、寝不足で…。目覚ましに顔を洗ってたんです」

「へぇ。まぁ、営業マンは第一印象で決まるからな。暗い顔してたら仕事になんねぇし」

新入社員の俺と違って営業マンとしての風格のある横顔。


爽やかな顔立ち、見るものに警戒心なんて微塵も与えない笑顔。

清潔感のある紺のスーツに靴。

男の俺から見ても爽やかの一言に尽きる。



「あー、そうだ。お前、明日の夜は空いてるか?」

「え?」

びしょ濡れの顔をポケットから取り出したハンカチで拭く俺に話しかける先輩。

トイレで用を足しながらの男性同士のコミュニケーション、会話、よくある風景。

こういう時、男は楽だなぁと思う。

でも、明日の夜って…。


「久しぶりに飲みに行こうや。せっかくの週末なんだし」


…あ、そう言えば明日は週末、金曜日だ。

ここ最近、舞の事を忘れたくてサービス残業や休日出勤も積極的にやってた。

忙しさで頭をいっぱいにしとかないと、舞の事を思い出してしまうから。

そのせいで曜日の感覚がなくなってたけど。

「たまにはお姉ちゃんのいる店で、な。奢ってやるから」

「はぁ…」




お姉ちゃんのいる店ねぇ…。

あんまり興味ねぇなぁ。

まぁ、酒は好きだし先輩からの誘いを断る訳にもいかねぇしなぁ。


それに、ここで断ったらまた変な噂が立つかも知れねぇし。


「じゃぁ、お供させて下さい」

「おっし。最近のお前は付き合いが悪かったから心配してたんだよ」


…まぁ、サービス残業や休日出勤に勤しんでたし、舞にフラれたショックで酒なんて飲める気分じゃなかったしな。





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