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第21章 冷酷な感情

『あぁ、無事に着いたのはいいんだが…神山達から連絡を貰った。行かなくて良いのか？』
「えぇ。私とあの方達にはもうすでに血縁というものは絶たれている。それを解った上で今更何を言ってきているのか。私が聞きたい位です。」
『黒野…』
「当主も解っていただけているはずです。それ以上も以下も私の中にございません。」
『解った。無理強いはせんよ』
「せっかくご連絡いただいたのに。」
『いや。ただ黒野？』
「はい。」
『後悔だけはするなよ？いいね。』

そうして電話は切れた。パチンと携帯を切ってしまう。そんな黒野を見て愛良は服の裾を引っ張って下から見つめていた。