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make a doll~お嬢様は我が愛玩~
第23章 心の向こう側
そうして頬を撫で、黒野の手に自身の手を重ねた。そのままきゅっと手を握りしめた愛良は俯いたまま答えた。

「解った…行くね」
「はい。それと笑顔で。お友達と一緒の時には笑顔で笑って下さい」

そう言う黒野の言葉に小さく笑って頷いた。
その様子を見たメイド2人も良かったと安堵していた。

次の日からようやく少し笑顔も戻り、幼稚舎の始業式に向かった。なんと言う事もなく、 毎日が過ぎていった。
そうして月日も流れもうじき1月も終わるという頃。休みを取って当主は佐々倉と2人屋敷に戻ってきた。突然帰ってきた2人に皆驚きを隠せずに居た中、愛良と黒野の帰りを待っている。
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