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第8章 卒業と旅立ち

　風香は、とりあえず告白を後回しにして、悠に言った。

「そうだよね。もうすぐ、こうして気軽に会えなくなっちゃうし……」

　思わず視線を落とす風香。

　その様子を見て、悠も寂しげに呟いた。

「そういえば、俺たちって、ずっと一緒だったよなぁ……。生まれたときから、ずっと近所にいたし。幼稚園から、小中高とずっと一緒で」

「うん、そうだよね。いつも悠のそばにいた気がする。……でも長いようで、あっという間だったかも」

「そうだな。……何というか、こう……湿っぽくなってしまうよな、どうしても」

　風香と同じく、悠も少しうつむく。

　しかし、すぐに前を向いて悠が言った。