パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第15章 悠の帰郷

　しかし、悠はあっという間に落ち着きを取り戻した様子で、冷静に言った。

「真奈美、さっきから薄々気づいてはいたけど、やっぱり今日のお前はおかしいよ。熱があるせいだろうな。この水が欲しいのなら、同じペットボトルをすぐに買ってきてやるから、大人しく寝てろって」

「熱のせいじゃないよ！　今までだって、しょっちゅう悠のお部屋に遊びにいってたでしょ。悠が好きで、一緒にいたいからだよ！　今だって、会えた途端に、嬉しくて嬉しくて」

「うん、気持ちは分かったし、嬉しいよ。じゃあ、ペットボトルを買ってくるから、待ってろ」

　そう言って立ち上がる悠に向かい、取り乱した様子の真奈美が言う。

「ちゃんと真面目に私の話を聞いてよ……！　ホントに熱のせいなんかじゃないんだって！　信じて、お願い！」

　しかし、悠は座る様子もなく、依然として冷静な口調で言う。

「今は冷静な判断ができないみたいだな……。すぐに買ってきてやるから、大人しく待ってろって」

　そう言い残すと、悠はすぐに出て行った。