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どうか、私を愛してください。
第9章 涙のキス。
開けていた窓の淵を見ると土で汚れている。
きっと……誠二さんだ。



「永一…誰かこの部屋にいるの見た?」



「ううん…ただ……」



「ただ?」



「お母様の寝顔が笑っているように見えた。」



誠二さん……私誠二さんに会いたい。
でも永一のこともあなたに見せたい。
こんなにもあなたの子供大きくなったんだよって……



「美緒!!」



「え…誠一さん?」



息を切らして、額から汗を流した誠一さんが部屋に入ってくる。
まだ夕方なのに帰ってくるなんて珍しい。



「お父様?どうしたのこんな時間に?」



「あ……永一もうすぐ家庭教師の先生が来る時間だから部屋に行っていなさい。」
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