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どうか、私を愛してください。
第29章 幸せの崩壊。
「誠二!どうしたの!顔色が真っ青だよ!」
誠二がなかなか帰って来ないから
きっと美緒さんとうまくいっているのだろう
そう思っていたが、誠二の手の怪我
そして顔の血色の悪さが
わたしの選択は間違っていたのだと痛感した。
「誠二!ソファで横になろ!」
ホテルまで気力で歩いていたようで
誠二は私に倒れ掛かってきた。
美緒さんの優しい香りと共に――
「……絵はすべて燃やしてきた」
手の怪我を治療していると
誠二がポツリとささやいた。
「そっか……」
「アメリカに――」
「誠二?」
アメリカに帰ろうと言うと思っていたが
左手で目を覆いながら、涙が眼のふちから流れていた。
「帰れない……いや……っ」
「何も言わなくていいよ」
「…………帰れないっ」
私は何があったかは聞かされていなかったから
この時は、ただ、美緒さんのことが恋しくなったのだと思っていた。
だけど、美緒さんと愛し合った後
実は、弘樹さんとあんなことがあったなんて――
あれから1週間、誠二は熱を出して寝込んでしまった。
色々と疲れも出てしまったようだ。
体はきついはずなのに、顔は以前より明るい感じがする。
「円花、本当にありがとう。こんな、身体まで拭いてもらって」
「当たり前でしょ、私はあなたの専属看護師よ」
「だけど、俺、円花に何もしてやれない」
「してあげることだけが、感謝の伝え方じゃないと思う。こうやって、言葉だったり、私がずっと人生で引っかかっていたことを、あなたと美緒さんは成し遂げてくれるんじゃないかって……そしたら私も、前に進める気がするの」
誠二がなかなか帰って来ないから
きっと美緒さんとうまくいっているのだろう
そう思っていたが、誠二の手の怪我
そして顔の血色の悪さが
わたしの選択は間違っていたのだと痛感した。
「誠二!ソファで横になろ!」
ホテルまで気力で歩いていたようで
誠二は私に倒れ掛かってきた。
美緒さんの優しい香りと共に――
「……絵はすべて燃やしてきた」
手の怪我を治療していると
誠二がポツリとささやいた。
「そっか……」
「アメリカに――」
「誠二?」
アメリカに帰ろうと言うと思っていたが
左手で目を覆いながら、涙が眼のふちから流れていた。
「帰れない……いや……っ」
「何も言わなくていいよ」
「…………帰れないっ」
私は何があったかは聞かされていなかったから
この時は、ただ、美緒さんのことが恋しくなったのだと思っていた。
だけど、美緒さんと愛し合った後
実は、弘樹さんとあんなことがあったなんて――
あれから1週間、誠二は熱を出して寝込んでしまった。
色々と疲れも出てしまったようだ。
体はきついはずなのに、顔は以前より明るい感じがする。
「円花、本当にありがとう。こんな、身体まで拭いてもらって」
「当たり前でしょ、私はあなたの専属看護師よ」
「だけど、俺、円花に何もしてやれない」
「してあげることだけが、感謝の伝え方じゃないと思う。こうやって、言葉だったり、私がずっと人生で引っかかっていたことを、あなたと美緒さんは成し遂げてくれるんじゃないかって……そしたら私も、前に進める気がするの」

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