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どうか、私を愛してください。
第29章 幸せの崩壊。
「円花、俺――」


誠二が何かを言いかけた瞬間、誠二の携帯が鳴った。
着信先は、誠一さんだった。


「電話、出れる?私が出ようか?」


「兄さんからってことは、緊急だと思うから」


誠二が電話に出ると、どうやら美緒さんも寝込んでいて、元気がないようだ。それで、せめて電話だけでも声を聴かせてほしいという内容だ。
誠一さんていう人は……すごく頭のいい冷静な人なのだろう。
だけど、今はきっとすごく傷ついている。
自分の力の無力さを感じているはずだ。


「美緒……?」


誠二が電話で美緒さんに話しかけてから
私は側にいないほうがいいと外に出ようとしたら――
誠二が私の手をギュッと握ってきた。
誠二の手が震えていて、手汗もすごい。


「美緒…美緒……」


誠二が頑張ろうとしているのだから
私も応援してあげたい。
大丈夫だよ、誠二。
何があっても、きっと、2人なら、3人なら
乗り越えられるんだよ。


ギュッと手を握り返して
誠二の顔を見つめた。








「愛しているんだ。」







この顔を美緒さんに見せてあげたかった。
誠二の目には涙が溢れ出ていて
美緒さんへの愛が止まらない。
誠二、頑張ったね。



私の役目は終わった。


それから、誠二の手を離して
私はコンビニや薬局に買い出しに行こうと準備をしていたら


「美緒、行って!!」


突然大きな声で驚いたが
電話の向こうできっと何かがあったのだろう。
あっけにとられていたら、今度は誠二が痙攣し始めたのだ。


「誠二!誠二!!!」











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