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どうか、私を愛してください。
第30章 秘密。
だけど――
遥人がまだ生きていたら
私は誠二と出会うこともなく
ここに誠二を連れてくることもなかっただろう。
だけどさ、やっぱり思い出しちゃうんだよ。
会いたくなるんだよ、遥人に。


「たまに……すごく寂しい。」


誠二を遥人に重ねて
美緒さんを私に重ねて
こんな将来があったんじゃないかって
笑い声が聞こえなくなっても
息遣いで感じあえたんじゃないかって


「俺は……誠二に生きてほしいと思っている。」



「誠一さん……」



「今まで美緒と…そして紗英と俺は過ごしてきたから。だからこれからは誠二には美緒と過ごしてほしい。だけど……誠二の気持ちも少しわかる。無理に生きようと思わない。」


もう、本音を言った。
あとは誠二が…誠二がどうしたいか。
美緒さんなら、きっと誠二を手放すことはないだろう。



「2人きりにしてよかったのだろうか」


私は日本の病院の先生とアメリカのカルテを元に
誠二の治療について話をしにいくといって部屋を出た。
誠一さんも永一君のことが気になるからと
気を利かせて一緒に部屋を出たのだ。
 

「あの2人なら、きっと大丈夫。だって、あなたが愛している人と、父親が違えど兄弟じゃない」


「そうだな」


誠一さんの不安が的中して
私が部屋に戻った時には
もう2人はいなかった。
もしかして――ううん、変なことは考えたくない!


「円花さん!」



「誠一さん……」



「誠二がいなくなったって…?」



「そうなんです…美緒さんも一緒に……」



お財布は持っていったみたいだけど
携帯は部屋に残されていて
画面には誠一さんへの伝言が残されていた。


「まさか二人……変な事考えていないですよね?」



「……大丈夫だ。誠二はわからないけど美緒はきっと止めるはずだ。」



「でももう夜中だし、一体どこへ…お財布は持って行ったみたいだけど携帯を置いて行っているのよ。」


「必ず戻ってくるとあるから、大丈夫だよ。美緒は約束を守るはずだ」



「本当……?よかった…」



「円花さんはどこに泊まっているんだ?そこまで送っていくから。」



「まだ今日のホテルは借りていないし、いつ誠二が帰ってくるかわからないからここにいます。」



「そうか……」




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