この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
あの子のとりこ
第2章 長い夜

ナナミを急に意識するようになったのはあの日からだー…


僕が大学1年の時だ。近所の神社で夏祭りをやっていた。


親父の許可も降りて、施設の子供達も一緒に祭りを見に行く事になった。

「あれー?ナナミは?」

すると玄関からモジモジと浴衣を着せてもらったナナミが出てきた。
「へへ、おばちゃんに着せてもらったんだ」

「…良く似合ってるよ」


紺色の生地に白い花の模様が入った浴衣だ。肩まで伸びた髪は花の髪留めで結い上げていた。

小学校3年生にはまだ大人っぽい色あいに、見てるとなんかくすぐったい気分だった。




ーーーーーーーーーー

「恭ちゃ〜ん、足痛いよ〜…」


「ったく…あんなにはしゃげば痛くなるだろ」


慣れない下駄に指の股が真っ赤に腫れている。


しゃがんだまま泣き出しそうなナナミに僕は背中を向けた。


「仕方ないな、ホラ背中乗れ!」



一緒に来ていた子供達に先に帰る事を告げ、僕はナナミをおぶって家に歩き出した。

「恭一兄ちゃんにおんぶしてもらったの久しぶり!」


ほんと何年振りだろうか。ナナミが小さい時はよくおんぶをせがまれた。

「重いぞ、ナナミ。太った?」


「ちが〜う!大きくなったの〜!」

ふふっ

「お前はいつまでも赤ちゃんのまんまだな」


背中越しでも、明らかにナナミがふくれっ面をしているのがわかった。

「まだ怒ってんの?」


いつもの様にふくれた後のご機嫌とりに声をかけようとすると、神社の方から花火が上がる音がする。


「あ!恭ちゃん、こっから見えるよ!」

やれやれと思いながら、不意に僕の肩から身を乗り出したナナミの横顔が見えた…



ドキッ
(キレイだ…)

暗闇で光る花火の灯で見えたナナミの顔は昔とは全く違う。


もう小さい妹じゃない…

明らかに「女」に成長しはじめてる。



身体中の血液が急にドクドク脈打つ。
背中に密着する体温が急に熱く感じた。





側にはいられないー…

「…帰るぞ」
素っ気ない態度が精一杯だった。


僕はその日の内にナナミと離れて暮らす事を決めたのだった。


/42ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ