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あの子のとりこ
第2章 長い夜



しばらくして恭一が用意したダボダボのスエットを着て、リビングへ戻った。


「恭ちゃん、お風呂ありがとう…」

「ここ座れ」

手招きしている恭一の手には、ドライヤーが握られている。
ナナミを自分の前に座らせ、器用に温風をかけ始める。

昔と変わらない手際の良さに、心地よさを感じる。



ナナミは恭一が切り出す前に自分から、さっきの経緯を話し始めた。

「馬鹿タレ」

「へへっ…」


コツンと櫛で叩かれたが、怒られた仕草にも笑みがこぼれる。
(いつもの恭一兄ちゃんだ…)


「今日は家に泊まってけ。疲れただろ…」

「…うん」


奥の寝室にはダブルサイズのベッドがひとつある。


「僕はリビングのソファーで寝るから」



頭をくしゃくしゃと撫でて、部屋を出ようとした。


「あ…待ってー!」

「!」

気がつけば反射的に恭一の服を掴んでいた。

「ーあのっ…」

クスッ
「…わかった。寝るまで側にいるよ」


そう言うとナナミの手をとり、ベッドの脇に座った。


「恭一兄ちゃん…」

「ん…なんだ?」

「ごめんね、ありがとう…」

「…早く寝ろ」


繋いだ手のひらの温もりが心地よく、すぐに寝息を立て始めた。



(…拷問だな)
無防備な寝顔を見ながら、恭一は深いため息をついた。


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