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あの子のとりこ
第3章 兄と妹
恭一side


結局昨日はまったく眠れず、学校へ出勤した。

好きな子を目の前にして、手を出す事も出来ず…

まさに拷問…生殺しだ。

だけど、ナナミには絶対嫌われたくない。

どうしたらいい?

このままじゃ僕の理性がもつわけがない。




「はぁ〜…」

「ほ、星川先生…お疲れですか?」


教頭が恐る恐る聞いてきた。

僕の周りには職員室の教師等からの視線が集まっていた。



「遅くまで仕事していたもので…」

それを聞いて教頭は流石!と言いって席へ戻っていった。
上手く誤魔化せたかな。


「ぷっ…くく…」

「…黙れ、榎本。」

隣りでは一部始終を聞いていた榎本が笑いを必死にこらえている。


「その子も罪だよな〜星川のキャラ壊して」

気にして小声で話しているようで、その内容は馬鹿にしてるとしか思えない。


とにかく今は授業に集中しなくては!

僕は教室へ向かったー…


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