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あの子のとりこ
第4章 同居人
夕方ーー
買い物を済ませてマンションへ戻ると、玄関には恭一の靴があった。
「ちょっと遅くなっちゃって…恭ちゃん先に帰ってたんだ?」
リビングのソファーにもたれて寝てる姿があった。
(寝てる…今日昼休みもうたた寝してたもんね、疲れてるのかな)
いつもワックスで整えてる髪はシャワーを浴びたのか、シャンプーの匂いがする。
同じシャンプーを使っているせいか、その香りにドキドキする。
降ろすと長めの前髪をナナミは指でそっと触れた。寝顔は昔のままだ。
(…綺麗な寝顔)
ふと目が覚めた恭一に手首を掴まれ、そのまま唇を塞がれた。
「ん…!」
ナナミの舌を貪る様に、恭一の舌が口内でクチュクチュと音を立てながら畝る。
息継ぎも苦しいくらい荒々しいキスなのに、不思議とこみ上げる快感に腰の辺りがゾクゾクする。
「ん…ぅん……」
クチュ…クチュ…チュ…
恭一は片手でボタンを外しながら、腕を回し器用にブラジャーのホックを外した。
「あっっ」
下着に隠れていた胸がプルンとはだける。
「……ナナミは僕にこんなことされるの嫌?」
恭一の頭の中では机を並べて楽しそうに秦野と話すナナミの姿が映る。思い出しただけで、ドクドクと下腹部が血流を帯びてこみあげる。
艶やかな瞳の目元がナナミを捉えた。
「……いやじゃない…」
頭が沸騰しそうな程、その一言が恥ずかしい。
その返事を聞きながら、フッと恭一が嬉しそうに微笑む。
「キャァ!」
突然、お姫様抱っこをされ恭一のベッドルームへ連れていかれた。
そのまま寝かされ、ナナミに馬乗りになったまま、着ていた上着を脱ぎ捨てた。均等に鍛えられた肉体に、目のやり場に困る。
ギシッー…
「…僕以外にナナミに触れるのは許せない」
「え…?」