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あの子のとりこ
第5章 嫉妬


「はぁっ…はぁっ……」

小刻みに身体がビクッと痙攣する。頭の中は真っ白だ。

ナナミの頬に手をあて、荒く呼吸をする唇を啄む様にキスをした。

「ナナミ…」

服越しからでも分かる程、恭一の硬く猛る自身をナナミの溢れる秘部へ押し付ける。

「あ…んッ」

果てたばかりの蜜壺がキュッと収縮を繰り返す。

その時ーー

「♩〜♩〜♩〜」

恭一の携帯の着信が鳴った。


一瞬ピクリと動きが止まったが、出る気は全くない。


「♩〜♩〜♩〜」

「恭ちゃん…電話」

「ー…うん。」

前髪を片手でかきあげながら渋々、携帯を取る。

「はい………なんだって?」

恭一は短く返事を返しながら、しばらくして電話を切った。


「ーごめん、急用が出来た。今から出かけてくる」


恭一はそう言いながら、半裸のナナミを抱きしめる様にブランケットで包んだ。

電話の内容は分からないものの、この間の派手な女性関係事だということはなんとなくピンときた。


頭の中を心配がよぎる。
「…ヤダ、行かないで…!」


そう言ってうつむくナナミのおでこにそっと口付けた。
愛おしくて今にも押し倒したい衝動をグッとこらえる。


「すぐ帰るよ、…無理させちゃったからちゃんと休んでて。」


後ろ髪を引かれながらも、急ぎ早に部屋を後にした。

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