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あの子のとりこ
第6章 誤解

恭一side


頭がガンガンするー…

前に榎本から白鳥マリエとのセックスの前にドラックを進められた話しを聞いていた。


「興奮や感度が上がる」と聞いたものの、上手く誤魔化して自分は使わなかったと。


普段から持ち歩いてるなら…とあの時、気づかれずに部屋に入ってもらい榎本に協力してもらったのだ。


これで少しはしおらしくなるんじゃないかとさっきの電話で榎本は笑っていた。


冗談じゃない、もうナナミとの生活を邪魔はさせない。



「恭ちゃん!ご飯食べれそう?」

「うん、食べるよ」

「すぐ用意するから、待っててね」

僕の顔をニコニコ見ながらキッチンに立つ姿に癒される。


「今日買い物行く約束してたろ、午後からデートいかない?」

それを聞くやいなや驚きの表情。嫌…かな?


「…え、でも…」

「大丈夫!変装するし、家を出る時もずらして出よう」


「…」

「はい!決まりね。」

困惑の表情で僕を見てる。昨日の今日じゃ不安もあるのだろう。
でも今日の出かける約束は僕だって、内心楽しみにしていた。
黙られると僕も不安だ…。


「うん!」

帰って来た返事は予想以上にこの上なく嬉しかった。耳が赤くなってるのをさとられない様にするのが精一杯だ。


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