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あの子のとりこ
第1章 幼馴染
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その時、恭一のズボンのポケットから携帯のバイブが鳴った。
「……」
仕方なく覆いかぶさっていた身体をナナミから離し、電話に出た。
ナナミは起き上がり急いで乱れた服を直す。
「…はい。わかりました、今から戻ります。」
短い返事を返すと携帯をしまった。声色は「生徒指導の先生」に戻っていた。
「ナナミ…」
恭一は後ろ向きに身体を向けているナナミに後ろから優しく抱きしめる。
「ごめん、いきなりこんな事…。ずっと好きだったんだ。」
「え…?」
恭一の言葉に困惑し、心臓は早鐘を打つ。
「そろそろ職員室に戻るよ。これ…僕の連絡先。渡しておくね、困った時は何時でもいいから連絡して」
そう優しく耳元で囁くと、生徒指導室から出て行った。
足音が遠のくと共に緊張が解け、その場にへたり込んだ。
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