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第50章 勇気☆逃げない二人

｢じゃあ、あの中では今…琉亜さんは…。」

｢多分、お前が考えてる事が行われてると思う。」

｢そんな……。」


最初からこのﾊﾟｰﾃｨｰは、それが目的だったんだ。

なら、なぜ私と星夜さんを呼んだの？


｢愛音…お前をあの部屋に入れたら…。俺はお前に辛い思いはさせたくない。親父が何を考えているかは、わからないけど、あの部屋に入ってしまったら、何があってもおかしくない。無事に帰れるとは思えないんだ。」

｢星夜さん…。」

｢愛音どうする？それでもお前はまだ、あの部屋に入ると言うのか？」

｢…………。」

｢なぁ、愛音。俺はお前を大切にしたいんだ。わざわざ危険な所に行く必要はないんじゃないか？」

｢…………。」

｢愛音…？」


心配する星夜さんの声は震えていて、いつも自信満々で俺様な星夜さんは、もういなくなっていた。


｢星夜さん。もう逃げられないのは、分かってます。この家に入ってしまったら、もう出られない事。」

｢そうだな…。」

｢私は大丈夫です！」

｢ん？」

｢星夜さんが一緒なら、何があっても大丈夫です！」

｢愛音。」


そう、私は大丈夫。

星夜さんが一緒なら。

今までだって色んな事を二人で乗り越えていけたのだから。