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ご主人様=ドSせんせい
第53章 修復☆それぞれの形
「あっ!ありがとうございます!」
娘が私に深々とお辞儀をした。
お礼を言われる筋合いは、ないのだがな。
「親父、これまでの事は許せないが、解放してくれた事は礼を言う。ありがとう。」
「もうお前達の邪魔はしない。好きにしろ。」
星夜が娘のもとに、走っていくと震える娘の体を強く抱き締めた。
さっきまであんなに強気だったのに、緊張がとけたのだろうか。
星夜の腕の中で大泣きしている。
そんな二人を横目に部屋を出ようとした時だった。
「パパ!!」
大きな声と共にパタパタと走る足音が聞こえて、後ろから小さな手に私の体がギュッと抱き締められた。
驚いて立ち止まると、その手は更に強く私の体を締め付ける。
その手を外そうとすると、消えそうな程小さな声が聞こえた。