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秘めた想い同士
第9章 夏休み
夏休みに入った。

しかし、由紀とは学校があった時の方が頻繁に会えたし、パンツ交換も定期的に出来た。

夏休みはつまらない。お互いそう思っていた。

会えたとしても公園で話をする程度だった。

「由紀」

「何?」

「あのさぁ、来週の月曜日って暇?」
先輩が指定した日だ。

「うん。大丈夫だよ」

「どこに行くの?」

「由紀って、2つ上の山本先輩って知ってる?」

「うーん。知らないなぁ。その先輩がどうしたの?」

「いや。その先輩ってぼくの“いとこ”なんだけれど、彼女と行く所無いんだったら、うちに遊びにおいでって言ってくれたんだ」

わぁー。先輩を勝手に【いとこ】にしちゃった。

「…」

「あ!先輩ちの親は昼はいないから」

「でも、その先輩はいるんでしょ?」

「ま、その辺は気を利かせてくれると思うけど…」

「だよね。ならいいよ」

「うん。じゃあ月曜日ね」

「うん」



そして、当日。

由紀と私は二人で先輩の家に向かった。

「こんにちは」

「いらっしゃい。あ、え~と伊藤さんだよね」

「は、はい」

「どうぞ、上がって」

「おじゃまします」

今、先輩の部屋には先輩と私と由紀の3人がいる。

「伊藤さん。みおからいろいろ聞いてるよぉ。のろけ話」

「え~。もう~みお君たら~」

「は、は」

「本当にみおは伊藤さんにゾッコンだもんねぇ」

「ちょっと、ちょっと」

「あ。みお。のどが乾いたからジュース持ってきて」
「あ!伊藤さん。うちはセルフサービスだから…」

「じゃあ、私も…」

「伊藤さんはいいの。いいの。お客さんだから」

「みお。台所のテーブルにジュースとコップが準備してあるから、あと適当にコップに氷入れて持ってきて」

「はい。はい」

私は台所に行き、テーブルの上を見た。

テーブルの上には…
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