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雨の日は、君と。
第2章 予期せぬ再会
「……少し、眠くなってきた」
開け放たれた窓から流れ込むお日様の匂いと涼やかな風に、急に睡魔が襲ってくる。
最近は残った仕事を自宅で片付けているものだから、実は寝不足気味だったり。
「ちょっとだけ……眠ろうかな」
ふかふかとしたベッドの感触に埋もれていたら、甘い睡魔の誘惑に勝てなかった。
眼鏡は邪魔になるから、と横にある荷物置き用の棚の上に置く。
カーテンを閉めてから浮かせた身体を再びシーツに預け、目を閉じる。
そのまま意識をほんの少し切り離した。
――――――――――……
―――――――…
――パタン。
「ん…?」
うっすらとした意識の中、何かの物音に目を覚ます。
腕時計の時刻を見れば……午前10時を過ぎたところ。
どうやら10分程うつらうつらとしていたらしい。
「先生……はいない、か」
カーテン越しに人の気配。
声のトーンから察するに、男子生徒と思われる少し高い男の声だ。