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雨の日は、君と。
第2章 予期せぬ再会
「キャッ…!」
バランスを崩した身体は当然ながらベッドへ。
反射的に目を閉じる。
柔らかい何かにぎゅうっと包まれた瞬間、耳元で彼の声が聞こえた。
「……捕まえた」
「え……あっ」
恐る恐る目を開けて、その近さに驚く。
彼に抱き締められていることに、数秒遅れて気付いた。
目と目が真っ正面から合い、潤んだ彼の瞳に頬を赤らめた私が歪んで映り込んでいる。
「クスッ……可愛いね、おねーさん」
「ちょっと……離し、て」
軽く胸板を押して抵抗するも、女の力ではビクともせず。
突然の接近に混乱する思考はまともに働かず、機能しない。
それでも……教師としての自分の立場がある。
生徒である彼とのこんな場面を誰かに見られたら。
どんな理由を並べ立てたとしても、周りは納得しないだろう。
「お願いだから、離してちょうだい」
「…………嫌だ」
解放するどころか、更にむぎゅっと抱きつかれて呆れる。