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桃色フラストレーション
第3章 接近
「あの……、実は時々、ランチをするカフェで見かけていて」
「カフェ……?『パラダイス』って店ですか」
「そうです。そこで見かけて、ああもうごめんなさい名前まで聞いていて……っ」
何が何だかわからない、なんだこの女?という目で見られる。
「あの、この辺りで働いてらっしゃる、ということですか?」
「あ、はい。そうです。すみません今日酔っているのは……っ、仕事でミスをしちゃって、同僚とさっきまで『パラダイス』で飲んでたんですワインをっ」
もうどうにでもなれ。というやけっぱちな気持ちだった。
「……お疲れ様です。あの店、夜はお酒飲めるんですか」
「はいっ!ワイン美味しくてついたくさん飲んでしまって……っ」
「いいですね。オレもワイン好きですよ。……で、なんで名前を」
ああ……、もうダメだ、誤魔化せない。

「……澤田さんが気になって。ずっと見てました……ごめんなさいっ」

もはや清水の舞台から飛び降りるぐらいの気持ちだった。こんな女、あやしすぎる。ストーカーじゃあるまいし。ましてや毎日妄想しておかずにしてますなんて言えるわけもなく、ただただ申し訳ない気分で、罪の意識に苛まれて……。

「……え、と……、ありがとうございます……、ってのもヘンかな?」
「へっ……!?」
苦笑いというより、それは照れ笑い。彼の笑顔に益々何がなんだかわからない。
「さっきも言ったけど、謝られるようなことは何もないですよ。むしろ光栄です、って言うか……」
「えっ……!?」
やっぱりこれは、幻覚なんじゃないだろうか。
「よかったら、このあと飲み直しませんか?せっかく知り合ったことですし」
こんな都合の良い話って現実に起こるんだろうか……。と、ただただ狐につままれたような思いに包まれながら、私は澤田さんと二人で金曜の夜、飲みに繰り出すことになったのだった。
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