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〇〇を教えて。。
第1章 出会っちゃったみたい☆
トランスミュージックが大音量で響いている。



赤く暗い照明がフロアを照らす。


『あれっ?
理玖久しぶりじゃん!』

『おージュリア。
キレイんなったな?』


『ぎゃっはっはっは!
理玖がお世辞言ってるよ〜〜〜ウケる!てかキモい〜〜』


理玖はカウンターでアルコールを飲みながらタバコを吸っていた。



クラブ〔link.〕は、
昔からの溜まり場だ。


タバコの煙と香水の匂い。大音量の音楽。。


マスター1人で切り盛りしている小さな店は、
顔見知りばかりで通報をされることもなかった。


『リク。
久しぶりだなぁ〜』
ガタイのいい男が左隣の椅子に腰をかけた。

『お、城田!
おひさ〜〜〜』


城田は相変わらずだ。


黒い長髪をオールバックにし、
肉の付いた腹を揺らしている。
フワリとドルガバの香りがした。


『優月にフラれたんだって?(笑)』
ニヤニヤしながら城田が言う。

『フラれてねーよ(笑)
アイツが拗ねてるだけだ……………ほっ!』
理玖は右手を拳にし、
瞬時に城田の腹へぶちこむ。


『はっ!!』
城田が腕を交差して、
一瞬の間に防御した。


『…………痛くねぇ?』


『痛ぇよ(笑)馬鹿。
見てみ、血ぃ出てんじゃん。リングで傷ついて』
城田の腕には理玖の拳を受けた痕があった。

『だよなぁ?
…………なーんで掌で止められたのか…………』
あんな、色白の堅物野郎に。

『どしたぁ?
何かあったわけ?リク変だぞ』

城田が言う。


『あ、いや………
何でもねぇよ』
―――理玖は拳を一発で止められた経験がなかった。喧嘩だけは滅法強い。
身体能力を活かして、
理玖はよく動きよく攻撃してきた。

相手の隙を見極めて。


『いいや、お前変だよ。
おーい!
凛伽【りんか】ぁ〜〜〜?』

『なーにぃ?城田ぁ』
リンカ、と呼ばれた女はカウンターの横に立った。

赤茶色のストレートロング。
スラリと細身のカラダに、タイトな黒いミニワンピースを着ている。
タバコをくわえて。
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