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〇〇を教えて。。
第6章 イイのになかなか☆
理玖は渚のえらく真剣な表情に『?』と思いつつ…………



『あり?
何で知ってんの?
あ!!宗一郎のやつ、遥香のことまで調べたかー?!!』
早とちりし怒る。


『………………ウソ………………
藤代さんなの………………………………』

渚は唖然とした。



渚遥香が在学中、
藤代宗一郎はキャンパス内で有名だった。

上背があり文武両道。

研究者らしい偏りがあって、近づき難い雰囲気のため華やかさと別の意味で目立っていた。その癖容姿は抜きん出て美しかった。
___青い目をしていた。
白く透き通るような肌色で。



遠目に憧れの眼差しを送っていた、
まだ10代の自分が浮かんだ。


学部も学年も離れていたから、単なるミーハー心だったけれど…………



『_____だからか………』
あの頃のことは___家族のいざこざが起こる前だから余計に__
よく覚えている。


藤代宗一郎は女嫌い____………


そんな噂があった。



ミスコンの座を争った白石毬佳は、
高校から藤代宗一郎の知り合いだったらしくいつも彼の周辺に居た。

美男美女だった。


『………………っっ』
不意に、
感傷が込み上げる。


あの頃は何も考えずに、
ただキャンパスライフを満喫していた。

天地がひっくり返るとも知らずに。



『あれ?
どーした、遥香?』
理玖が口元を押さえた渚に気付く。


言い聞かせてきた。
___仕方ない。仕方ない、父親のせいにしてはいけない。恨んで現状が変わるわけがない。
それまでの順風満帆な生活をくれたのも父親だったのだから。
そうやって、負の感情に蓋をしてきた。



じゃないと〈こんなハズじゃなかった、
私はこんな場所に居る人間じゃない〉と「叶わなかったもう一つの道」
ばかり羨みそうだったから。


『泣いてんのか?』

理玖にそう言われ、
初めて自分が涙を流していることに気付く。


__情けない!
…………だけど。


『う…………ふっ…………っく』
泣き続けた。
今日は理玖を送っていくだけで、仕事は終わりだ。
だから泣き顔を直す必要はない。



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