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〇〇を教えて。。
第2章 始まりそうな予感みたい☆
会社の寮アパートがある地区から10キロ程離れた街に優月は単身暮らしている。


理玖と同じおんぼろアパートだ。


が、
大家が斡旋職員の友人で何かと世話を焼いてくれるらしく……


優月は『大変だけど、お金を貰えるのが嬉しい』
と笑っていた。




アパートの駐車場に車を滑り込ませ運転席から転がるように飛び出した。


303号室へ階段を昇る。


インターホンを連打した。。



『優月!
おい!優月!』

白いドアを叩く。




返事がない。しばらく優月の名前を呼びながらドアを叩いていると、

隣の部屋のドアが開いた。


50歳過ぎ位のおばさんが顔を出す。


『隣、
1ヶ月前に引っ越してったわよ?』
と露骨に嫌そうな顔で教える。


『引っ越したって……
どこに?!』
理玖は驚いて思わず訊ねる。優月は高校を卒業していない。義務教育終了後は施設に居た。


おばさんは首を傾げ、
『さぁ、そこまでは知らないけど。
引っ越しの挨拶も受けたわよ。
洗剤くれたわ。―――じゃあ』
と部屋に引っ込んだ。



(優月が引っ越し………………?
俺に何も言わずに?)

理玖は303号の前に立ち、腕を組んで考えた。


『隣のババァにはちゃんと挨拶してるのに、
俺に言わないなんて………』



―――施設を出ると何が何でも自力で生活をする。

皆、そうだ。

自活力が無いヤツは大概施設に戻ってくる。

住み込みで施設スタッフとして働きながら、
斡旋職員と面談をし再び働くようになると施設を出る。

理玖は施設にTELをした。
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