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変心
第8章 真希
「しつけ屋って・・真希ちゃんが?」

「うん」

「信也からなんか聞いた?」

「私が信也に言わせただけ」

「言わせた?じゃ美佐は?どうやってしつけたの?お金は?」

「もう!一度にいっぱい聞くなー!!私にはそういう力があるの。お金はちょっとした小遣い欲しいだけー」

「力?美佐を戻せるのか?」

「無理。出来るかもしれないけど廃人になっちゃうかも」

「そっか・・・やっぱり自業自得だな・・・」

「それが違ってたりして。てへっ」

「どういう意味だ?」

「だってー信也が借金背負ったからお金欲しかったんだもん」

「だから何の関係がある?」

「先に300万で美佐ちゃんの依頼を承けたの。だから・・・亮さんは・・ついでというか・・激安価格にしたし・・・」

「ふざけんなよ!!!全部お前が悪いんじゃないか!!」

「きゃあぁ!!ぶたないでー!鬼畜ー!!!」

「で、どんな依頼だ?」

「依頼主専用の露出狂淫乱牝奴隷にすること。あれ?なんか違ったかな?」

「治すことは無理なんだよな?」

「うん。私の仕事は完璧だから」

「・・・成る程。なんであんなに服装が派手になったのか合点がいく。で、俺の依頼の『性に寛容に』ってのもそれに含まれるってことか・・」

「騙してごめんなさい」

「・・・もういいよ」

「へっ?いいの?」

「いいわけないけどもう昔の美佐には戻らないんだろ?」

「そうだけど・・でも・・・」

「じゃ俺を愛している美佐に戻してくれるか?」

「ごめん・・・」

「ならいいんだ。美佐の心を金で変えようとした罰報いさ。それにお前も美佐にはそんなに酷いことしなさそうだしな」

「やっぱり亮さん優しい。えへへ」

いいとは言ったもののやはり愛する妻を失ったのはショックだ。

先に俺が依頼していれば・・・。

いや考えるのは止めよう。

先に依頼していても何かの代償はあっただろう。

俺は妻を失ったが、妻を奪った男もいつか代償を払うはめになるかもしれない。

・・・それより、この女は何者なんだ?


(続く)

続きますが別のジャンルの話になります。
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