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第4章 最初で最後の？別れ話

俺はドキッとして、息を飲んだ。




そんなことはない。


そう言おうとしたが、言葉が出てこない。


違うと言い切れない自分が、いる。



「それでも、あたしは匠が好き！大好き！愛してる！愛してるの！」



泣き叫ぶように瑠生がそう言うと、もう我慢できなかった。



俺は、瑠生を背中からぎゅっと抱きしめると、


「行くな！」


とハッキリ言った。


「お前の言う通りだ。…きっと、それが一番の理由かもしれない。でも、これだけは言える。怖かった。お前まで、いつかいなくなったらと思うと、無性に怖かった。お前だけは、失いたくない」


思わず声が震えた。泣きたくなってしまった。瑠生を失うと思うと、こんなに情けない男になるなんて…。