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ディスタンス
第4章 最初で最後の?別れ話
「俺は愛する人をみんな失った。俺のせいだ。俺に愛された人が、不幸になるんだ。だからせめて、お前だけは不幸な目に遭わせたくなかった。だけど………瑠生がいない生活なんて、もう意味がない。意味が、なくなってしまった。カルテロに拉致された時から、もう確信してたんだ。……だから、何処へも行くな。もう、離れるなんて二度と言わないから……」
俺がそう言うと、瑠生は俺の腕の中でゆっくりと振り向いて泣きながら俺の顔を見上げた。そして、小さなその両手で俺の頬を包むと、まっすぐ見つめてきた。
「あたしは不幸じゃない。不幸になんかならないわ。何故だか分かる?匠。あなたがそばにいるからよ。拉致されても、危ない目に遭っても、あたしには分かる。匠が絶対に助けに来てくれるって。だから、あなたのもとに帰るために、あたしは生きるのよ。ダディたちが紡いでくれた命よ。粗末になんかしないわ。匠。あたしはあなたのそばにいるから、すごく幸せなのよ!」
泣きながら瑠生は俺に必死に言葉を伝えてくれる。優しくて温かい言葉だ。
俺は頬を包む瑠生の手の指先にくちづけると、瑠生は俺の頬にキスをした。
そして、視線が絡み合うとどちらともなく唇を重ねて、広いベッドに流れるように倒れていった。
俺がそう言うと、瑠生は俺の腕の中でゆっくりと振り向いて泣きながら俺の顔を見上げた。そして、小さなその両手で俺の頬を包むと、まっすぐ見つめてきた。
「あたしは不幸じゃない。不幸になんかならないわ。何故だか分かる?匠。あなたがそばにいるからよ。拉致されても、危ない目に遭っても、あたしには分かる。匠が絶対に助けに来てくれるって。だから、あなたのもとに帰るために、あたしは生きるのよ。ダディたちが紡いでくれた命よ。粗末になんかしないわ。匠。あたしはあなたのそばにいるから、すごく幸せなのよ!」
泣きながら瑠生は俺に必死に言葉を伝えてくれる。優しくて温かい言葉だ。
俺は頬を包む瑠生の手の指先にくちづけると、瑠生は俺の頬にキスをした。
そして、視線が絡み合うとどちらともなく唇を重ねて、広いベッドに流れるように倒れていった。