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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の恋+゚*。:゚
第8章 有名人
「ジェスには…シラを切りとおすしかないわ…でないと大変なことになっちゃう。」

冬はベットの上で独り言のように呟いた。ジェスのことだ誰彼構わず、嬉しそうに話してしまうにちがいない。

「それで上手く行けば良いんですけれど…。」

小鳥遊もテレビを観ながら言った。


―――その日の夜。

ジェスとジェフは帰って来た。ジェスは興奮していた。

「あのニュース…私すぐに分かっちゃったわ!あなたたちでしょう?もうびっくりしちゃった。」

「え…?何の事?」

冬はとぼけた。

「ガクあなたトーコに言わなかったの?」

「え…ええ。」

ジェスは夕方のニュースでやったから、明日の新聞と朝のニュースでもう一度やるわよと言いつつテレビを付けた。

「家族がこのふたりを探しているんですって。」

ジェフは黙ってその様子を見ていた。

「似ているように見えるけど…私達じゃないわ。だってずっとガクと私は家にいたもの。」

「どうして隠す必要があるのよ?良いことをしたって言うのに!」

ジェスは興奮していた。

「隠してなんかいないわ。だって私達じゃ無いんですもの…。」

「だって…トーコって言ってるじゃないの!」

ジェフは口を挟んだ。

「ジェス。トーコは、自分じゃないって言ってるんだ。もうその話はよさないか…。」

ジェフはそっとジェスの肩を押した。

(だって…)

未だに納得していないジェスをキッチンへと連れて行った。


ビデオの静止画と思われる写真が、翌日の朝刊の一面を飾った。

帰国まであと1日。


ジェフが私達の部屋にやって来た。

「君たちは良いことをしたのにも関わらず、どうして隠すんだい?」

ジェフは私の目をじっと見つめ冬の答えを待っていた。

「ガクと来ている事も付き合ってることも、誰も知らないの。C●Nって日本でも流れるのよ。これがバレたら、私はどこかの病棟へ飛ばされるかも知れない。色々事情があるの…私達だとしたらの話だけど。」


ジェフは考え込んだ。

「判った。」

静かに部屋を出て行った。

…疲れた

「明日は帰国ですし、今晩はゆっくり休みましょう。」

小鳥遊は静かに言った。

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