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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の恋+゚*。:゚
第10章 プチ家出
冬も含め、看護師達は皆、疲れていた。予定入院8件。まぁそれは良い、自動車事故で重症患者が3人纏めて入った。もう看護師メンバー皆一杯一杯だった。今日は流石に日勤でも21時帰宅コースだと誰もが、諦めていた。そこに再び緊急入院を打診する連絡が来た。ベッドは1床確保していたが、それは明日、集中治療室から上がってくる患者の予約ベッドだった。

「えーっ!!!」

皆が一斉に叫んだ。

「マジ?もう無理だよ。」「誰だよ…今日の運気最悪だった奴は?」

「当科だけど、ベッドが空くまで他科で診てもらうしか無いか。」

師長不在で冬は、代行管理者として電話を後輩から代わった。

「ああ月性さんか?助かりました。一人入れたいんだけど駄目?ホントに悪いんだけど。」

小鳥遊医局長だった。

「先生、満床です。」

冬はきっぱりと言った。

「確かに,画面上は満床になってるけど、この1床に1日だけ入れられないかな?」

小鳥遊もPCで空床状況を確認しているようだった。

「無理です。明日の朝一番で,ICUから、高橋先生の患者が上がってきますので、その予約ベッドですから。」

…自分達で手術してるんだから覚えておいて欲しい…てか知ってて聞いてるの?だとしたら、ぶち切れても良い案件なり。

「あんまり他科には入れたく無いんだけどなぁ。」

脳外は特殊なので、他の科からだと嫌がられることが多い。ただ、それはどの科もお互い様…の筈だ。

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