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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の恋+゚*。:゚
第5章 サラム
「僕にとってはサラムに等しいんです…。」

小鳥遊は暫くの間、師長の決定に文句をたらたらと言い続け煩かった。それは何故か?

冬が看護学生の指導者になったからだった。

「どうしても断れないんですか?」

駄々をこねる小鳥遊。

「ご自分も看護学校に教えに行ったりしていますし、医局長なんだから、病棟とか、大人の事情とかも分かるでしょう?無理なこと言わないで下さい。」

その度に冬は小鳥遊を突き放した。学生指導になると、約3か月の間 苦しい日勤業務となる。

残業が当然の看護師が、毎日日勤続きも、体力的にキツイ。そして夜勤手当も付かなくなるので、懐も気持ちも苦しくなる。

今までにも何度となくやってきた指導者。冬が看護学生を連れて、ぞろぞろ病棟を歩く姿を小鳥遊も見てきた筈である。

「せんせ…ごめんなさい…ね。これも仕事ですから。」

口では残念トーンでも、冬は蔭でほくそ笑んだ。

「判ってるのよ…貴女に負担掛けてるって。でもね…適任者が居ないのよ。今病棟は、中堅が移動や退職しちゃったから居ないでしょう?」

師長はいつも申し訳なさそうだ。

…これこそまさに地獄で仏♪

小鳥遊はPCでオーダーを出していたが、これを聞いている筈。

…師長…願わくば、大きな声でお願いします。あそこに座る変態エロにも聞こえるように。もっと大きな声で!!

「嫌なことを言うようだけれど、これから暫くは学生指導をあなたに続けてやって貰うことになっちゃうと思うわ。」

師長はため息をつく。

…いえっ。全身全霊で働かせていただきます。

「判りました…仕方が無いですよね。人が居なくて勤務組むのも大変なのは判りますし。」

やはり顔はにやける。学生指導になれば、学生に四六時中付いて回らなければならないので,小鳥遊が冬を連れ込めるチャンスは皆無。

…Yes。学生指導!…さらば日勤エロ地獄。


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