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イケナイ診察
第1章 出会い
勇有――
初めて出会ったのは高校2年生の冬だったっけ。
大学受験のために皆が一斉に塾へ通い始める…そんな時期だった。
気だるかった雰囲気も、まるで切り替わってしまったかのように、皆一心不乱に勉強していた。
そんな姿に焦りながらも、自分も必死に勉強していた。
当時ダンス部だった私は、休み時間には友達と流行りのダンスを踊ったり、バカをして過ごしていた。
隣の席だったのは――勇有。
気さくでよく一緒に話したりもしていたけれど、陸上部のスポーツバカイケメン。そんな認識しかしてなかった。
けれど、そのときは突然訪れた。
放課後、私はいつものように、その日の授業の復習を終わらせるという日課に追われていた。
すると突然、
「よっ!なにしてんのー?」
と勇有に話しかけられた。
「え……部活はどうしたの?」
「部停なっちゃってさ」
そう言うと困ったように舌を出す勇有。
そして勇有は、深呼吸したと思うといきなり、「あの、」と続けた。
「いや、こんなタイミングで言うのもどうなのかな…あのさ、俺、お前に健気に何でも頑張ってる女の子好きって言ったことあるよね?」
「そういえば……」
「あれお前のことなんだよ?……本当に、ずっと前から気になってて、好きでさ……俺でよかったらさ…お前と付き合いたい」
真剣な眼差しで言われた。
あ、本気で私のこと想ってくれてるんだ…
そう思った。
応えなくちゃ。勇有の想いに。私も。
「私も、いつも頑張ってる姿見て、すごいなって思ってたよ…私も…好きだよ…」
「ほんとに……?」
すると勇有がぎこちなく抱きしめてきた。
「ありがとう…俺嬉しい…。俺、夢でもいいからお前と一緒にいたいって何回も思ってた…。ずっと、俺のものでいてください…本当に嬉しい…俺…」
勇有のことはそこまで気にとめていなかったけど、付き合ってみれば案外魅力に気付くかもしれない――そんな軽い気持ちだった私は、勇有は付き合うこととなった。
それからもう4年が経つ。
少し大人びた私たちは、同じ大学のキャンパスに通っている。
初めて出会ったのは高校2年生の冬だったっけ。
大学受験のために皆が一斉に塾へ通い始める…そんな時期だった。
気だるかった雰囲気も、まるで切り替わってしまったかのように、皆一心不乱に勉強していた。
そんな姿に焦りながらも、自分も必死に勉強していた。
当時ダンス部だった私は、休み時間には友達と流行りのダンスを踊ったり、バカをして過ごしていた。
隣の席だったのは――勇有。
気さくでよく一緒に話したりもしていたけれど、陸上部のスポーツバカイケメン。そんな認識しかしてなかった。
けれど、そのときは突然訪れた。
放課後、私はいつものように、その日の授業の復習を終わらせるという日課に追われていた。
すると突然、
「よっ!なにしてんのー?」
と勇有に話しかけられた。
「え……部活はどうしたの?」
「部停なっちゃってさ」
そう言うと困ったように舌を出す勇有。
そして勇有は、深呼吸したと思うといきなり、「あの、」と続けた。
「いや、こんなタイミングで言うのもどうなのかな…あのさ、俺、お前に健気に何でも頑張ってる女の子好きって言ったことあるよね?」
「そういえば……」
「あれお前のことなんだよ?……本当に、ずっと前から気になってて、好きでさ……俺でよかったらさ…お前と付き合いたい」
真剣な眼差しで言われた。
あ、本気で私のこと想ってくれてるんだ…
そう思った。
応えなくちゃ。勇有の想いに。私も。
「私も、いつも頑張ってる姿見て、すごいなって思ってたよ…私も…好きだよ…」
「ほんとに……?」
すると勇有がぎこちなく抱きしめてきた。
「ありがとう…俺嬉しい…。俺、夢でもいいからお前と一緒にいたいって何回も思ってた…。ずっと、俺のものでいてください…本当に嬉しい…俺…」
勇有のことはそこまで気にとめていなかったけど、付き合ってみれば案外魅力に気付くかもしれない――そんな軽い気持ちだった私は、勇有は付き合うこととなった。
それからもう4年が経つ。
少し大人びた私たちは、同じ大学のキャンパスに通っている。