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第2章 兄妹格差

「香さ…」

「いいのよ～香ちゃん♡
香ちゃんの顔が見れるだけでも嬉しいんだから♪」


アイスティーを渡しながら私が言おうとした台詞を、寸前で奪われた。
トレイにお菓子をいっぱい乗せたお母さんが、ウキウキしながら近寄ってくる。


「主人は朝からゴルフに行っちゃっててね。
香ちゃんが来たって聞いたら残念がるわよ～きっと」

「すみませんお義母さん、お構いなく…」

「嫌よ構わせて♡
息子のお嫁さんとガールズトークするのが私の夢だったんだから♡」

「あはは、ガールズトーク♡」


……嫁姑問題なんて、ウチは絶対に無いだろうな。

キャッキャと楽しそうな２人を眺めていると、つくづくそう思う。
お父さんもお母さんも香さんにベタ惚れだもん。


お兄ちゃんの３つ年下で27歳。
妹の私から見ても、香さんはすごく可愛い。

元ギャルだという彼女には、パアッと花が咲くような明るさがあって
歴代のお兄ちゃんの恋人の中で、断トツで大好き。

私にも優しくしてくれるし
香さんがお兄ちゃんのお嫁さんになってくれて、本当に良かった。