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第6章 心騒ぐ時

「見るんじゃなかった…自爆だよ…すべてがもう…だめだ…好きになってる…」

そう考えてしまう姫紗。自分はファンではない。仕事としてのパートナー…この仕事は【私】には不利益だとしても【ハル】には不利益にならないはずだ。

「しっかり…しなきゃ……」

そう言い聞かせると姫紗は高鳴りを見せる心を落ち着かせながらもトイレから出てスタジオに向かった。全員揃い最終的な打ち合わせとメイクの軽い直し…そして最終チェックを行っていた。

「良かった、ハル来てる…」

そう呟きながらライトの下、４人で話をしながら前髪や衣装を手直しされている秋人を見つけて少しほっとした。