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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第7章 休日の小悪魔

それから数分後、運ばれてきた料理が銀トレーにのってきたことに私は衝撃を受けた。

執事が出てきても可笑しくない店だとは思ったけれど、ここまで徹底した雰囲気づくりには頭が下がる。

食器の細部にまで気を配った設計。

葉川くんの行きつけらしいこの喫茶店は、まだ何も食べていないのに私の心をも掴み始めていた。


“ ハァ…またしても計算外… ”


好みが似てるだなんて、思いたくもないのに。



「──…どうかしましたか?」

「……」

「もしかして先輩、ぶ厚いふわとろパンケーキのほうがお好きでしたか?それなら朝食のチョイスを間違えたかな…」

「それは、違うわ」

「たいていの女の子はそちらのほうが喜びますからね」

「…ふふ」


私みたいなのを捕まえて「女の子」だなんて、変なことを言うわね。

すぐに食べようとしなかった私を心配したらしい葉川くんだが、その心配は必要ない。


「わかってるでしょう。私がそんな可愛い女じゃないってこと」


私はおしぼりで手を拭いて、熱い珈琲をまず口に含んだ。



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