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第5章 四日目・五日目【表側の景色と裏側の闇】

　×一さん　　＞話が見えないなあ。もしかして、僕をからかってません？

　顔ナシさん　＞いいえ。決してその様なつもりはございません。

　×一さん　　＞まあ、そんなことする意味もないだろうけど。しかし…

　顔ナシさん　＞これが特殊な事情であることは認めます。ですが―

　顔ナシさん　＞先程も申し上げた通り、私が知りたいのは一般論ですから。

　×一さん　　＞そう言われてもなあ…

　顔ナシさん　＞では例えば―

　顔ナシさん　＞×一さんは現在、お付き合いされてる方はおられますか？

　×一さん　　＞え？いきなりコッチの話？

　顔ナシさん　＞はい。参考までにお話しいただければ幸いかと

　×一さん　　＞うーん…いるといえばいるのかな…

　顔ナシさん　＞お相手の方と、知り合われた経緯は？

　×一さん　　＞えっと…ちょっと言いにくいけど、ネットを通じて…

　顔ナシさん　＞では、その後―実際に会って恋愛関係まで？

　×一さん　　＞いや…それは、どうだろうか？

　顔ナシさん　＞？　では、肉体関係は未だということ？

　×一さん　　＞いやっ…それが、そうでもないのですが…

　顔ナシさん　＞はあ？

　×一さん　　＞ハハハ…どうやら、人のことは言えないのかも。

　×一さん　　＞僕の方も大概、特殊なケースに入るようですね。

　顔ナシさん　＞どうやら、その様ですが―

　顔ナシさん　＞少なくとも、その方のことを「好き」なのは確かでしょうか？

　×一さん　　＞それが…今は自分でもわからなってしまって…

　顔ナシさん　＞やや失礼かとは存じますが、×一さんって

　×一さん　　＞え？

　顔ナシさん　＞曖昧…でいらしゃるのですね

　×一さん　　＞全く、面目ない。おっしゃる通りです…