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俺は貴方を愛してはいけない
第2章 アリッサ、下流貴族
この男の人、私の好み…。
右隣でグラスを傾けている男性をじっと見つめる。

金色の髪の毛、水を凍らせたみたいに青い瞳、しなやかな体つき―。
ふ、とこちらを見る。

そうして、またグラスに口を付ける。
その飲み方ったら、なんて綺麗で妖艶なの…。
ほう、と思わず息を吐いてしまう。

「…俺の顔に何かついてるかい?」
にこり、と笑った。
かわいい。とても。

「…貴方、名前は」
俺に名前はありませんよ、皆好きなように俺を呼びます。

「俺に名前を付ける気は、ありませんか?」
ほら、と彼は汗ばんでいる手で私の頬をそっと撫でる。

くらくらする…私は思わずその手にもたれかかってしまった。

「ちょっとお酒が強すぎたみたいですね…俺が途中まで送って行きますよ」
彼が差し出した手に、私は自分の手を重ねる。
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