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第6章 猥褻なDINNER TIME

脂で悩ましくテカる唇が、小さな妖しい動きをして肉を噛んでいる。男はフォークに残っている肉を今度は自分の口に運ぶ。女が噛み切ったほうを自分に向けてそれを全部口に入れた。そして噛みながら女を見つめる。女も見つめ返してくる。先に肉を飲み込んだのは女の方だった。女は喉を大きく波打たせ、それと分かるように見せた。そして男も飲み込む。すると男は見つめたままでフォークを口の中に入れてから、舐め取るようにしてその銀の食器をヌラ～ッと引き出した。それからそのフォークを香織の口元に持っていく。心得たように女の唇が薄く開き、その中にフォークの先で舌を傷つけないよう注意しながらゆっくりと入れていった。柄の付け根まで深く入れると、自然と女の唇が閉じる。そしてゆっくりと引いてくる。持っている柄に女の舌がしっかりとフォークの三日月形の形状にあてがわれているのが、はっきりと伝わってくる。引き出し終えたフォークはキラキラと光り、香織の唾液が付いたそれを男は舌を出して下品に舐め取った。