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三人の王子の物語
第3章 シャルルの書



女は聖女のような顔をして、その実誰より欲深かった



「……」



シャルルはしばらく顎に手を当て考えたのち−−−



「いいだろう」



立ち上がって寝室へと入って行った



「あなた、これで失敗したら滑稽ね」

「何年も仕えた私たちですら駄目だったのよ。新米に出来るものですか」



後をついて寝室に向かう女に、周りは冷たい視線を向ける



「ふふん、これで駄目ならただの使用人になったっていいわ」



女は自信ありげに言い放ち、中へと入っていった



パタン



王子は薄暗い中ベッドに腰掛け、また宙を見つめている



「ハァ……では聞こう。お前にとって“愛”とはなんだ?」

「クスクス……もう、シャルル様ったら」



女は笑いながら彼の身体をゆっくりと押し倒す



「それは言葉で表すものではなく、感じるものですわよ」



そのまま彼の唇にそっと触れる



チュッ

チュルッ



舌を挿し込むと意外にもシャルルの方から深く絡めてきた



「ンッ…」



“すごい……!”



本当に興味がないのかというほどの舌使い

やはり王子

兄と同じく女の相手はお手の物というわけか



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