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私はオタサーの姫
第2章 密室
「いってらっしゃーい」
みずきとみっちーが買い物へ行った。
1時間は帰ってこないだろう。
いおりも誘われていたのだが、なぜだか断っていた。
だから今私達は、二人っきりでいる。
そして律儀に鍵まで閉めているいおり。
少し、いやかなり期待してしまう。
「どうして二人きりになったの?」
我ながら意味不明な質問だった。
いおりはばつが悪そうに、というよりニヤニヤしながら、私の目の前をスタスタと通り過ぎていきながら、こう答えた。
「なんでだろうね?」
案の定曖昧な回答が返ってきてしまった。
んー!もう!
リビングへと消えるいおりを追いながら、
「ねーえ?隠しカメラでもしかけてるの?それを証拠映像として裁判に持って行くとか」
いおりは首を傾げて、
「は?意味不明」
言いながら床に座った。
「じゃーなにしよっか」
目の前に立つ。と、いおりは私を見上げた。
軽くかぶりを振って
「さあ?」
と、いつも通りの返事をした。
これじゃあ堂々めぐりだ。
はっきりしたい。
「この前の会話をさ、実際でも、ああやって言えるって、信じてもいいの?」
目線を床に落としたままいおりは、
「だからそれは無意味だって」
「どういう意味なの?」
私もいおりの前に腰を下ろす。
「この前言った通り」
そう言って、面倒くさそうに眼鏡をシャツで拭いている。軽い溜息も聞こえた。
あぁ…私も溜息が出そう…
もーこの前って…一体どれのことよ。
「いけない行動って、どこからなの?」
「それは、良心が咎めること全部…じゃないのかな」
ほほう…なるほどわからん。
「じゃあ、それに至るまで、しよっ?」
「何言ってんの」
いおりは座る向きを右に45℃変えてそっぽを向いた。
私に触られるのを阻止したのだろうか。
「だって、それまで、の行為だよ?いいじゃん?」
「ここまで」
そう言って床に指で線引きをしている。
目には見えないが、言いたいことはなんとなくわかった。
これ以上近付いたら良心が痛むのね!
「はやっもう終わり!?」
「うん」
「じゃあなんで二人きりになったのよ!?」
また同じ質問をしてしまった。
同じ答えが返ってくるのかと思いきや、
「貴方の良心を信じています」
グサリとくる一言を言われた。
なんなのよ、もう。
すごい理性だわ。
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