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支配された惑星
第4章 トルキオの何でも屋ルミカ
沈黙にルミカは耐えられず、無理矢理笑顔を作って言った。

「いっそ、ミドルになってみます?」
訳の分からない冗談にしまった、と思ったルミカだったが、アイリは笑顔で応えた。

「いいわね、それも。いっそ、ミドルになって街で生活してみたい。そしたらあの人も気楽に生きていけるのに。」
この人は本当にリョウのことを愛している。自分のことよりずっとリョウのことを考えている。そのことをまた認識してしまい、再びある種の敗北感に苛まれたルミカは冗談を続けた。

「あ、でもミドルになったら供出される恐怖に怯えないといけませんよ?ボトムの収穫が悪い時はミドルからも供出される場合があるんですから。アイリさんほど美人だったらそれこそ・・・。」

アイリは後半部分だけにありがとう、と言った。その笑顔が眩しくて、ルミカはやっぱりこの人が好きだ、と思った。

「あ、雨ですね・・・。」

鉛色の空から雨が落ちて、コンクリートを染めていく。
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