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支配された惑星
第4章 トルキオの何でも屋ルミカ
「送っていきましょうか?ウチ、車なんで。ジュースもご馳走になっちゃったし。」
ルミカの提案に悪いから、と一度は断ったアイリだったが、ルミカの強引な誘いに結局自宅まで送ってもらうことになった。

車中では今時の音楽が流れていて、ルミカがそれに合わせて小さく口ずさんでいるが、音楽に疎いアイリは静かに窓の外を見ていた。

「トルキオタワー、ですね。」

ブイユが地球人に威厳を示すために建てられた大きなその塔は、先端が分厚い雲に突き刺さっていて、どこまでも天に向かって伸びているのではないか、という錯覚を起こさせる。

車窓から見える建物、看板、大きな道路。
つまりはこの街、いや地球のすべて。

二人は生まれた時から、ブイユの監視下に置かれる人生を送ってきた。
本当に50年前までは地球人だけがここで自立して暮らしてきたのか疑わしいほど今はブイユ星人に支配されている。

「音楽、大きくしてもいいですか?」

ルミカはアイリの返事を待たずにボリュームを上げた。
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