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いじっぱりなシークレットムーン
第11章 Protecting Moon
 

「誰もいないところで、あなたとふたり、ずっと……生きていけたら。ずっと愛し合えたら」

「……ふふ、駆け落ち?」

「そう。嫌?」

「いいよ、どこに行く?」

「てっとりばやく、アメリカはどう?」 

「英語わからないよ!」

「俺がいるから大丈夫。あなたはI LOVE YOUだけを俺に言ってればいい。くれぐれも他の男に言うなよ? 誘われてもついていかない、いいね?」

「心配しすぎだって」

 ……現実から逃げ切れないことをあたしも朱羽もわかっている。

 逃避行をしたところで、なにも解決しないということを。朱羽が逃げれば、朱羽は相応の代償を支払う。

 ……それは、恐らく専務だ。

 あたしも、朱羽を守ってきた彼を代償には出来ない。

 朱羽にこれ以上、代償を支払わせるわけにはいかない。

「アメリカで、ふたりで色々なところに行って、家ではずっとあなたを抱いていたい。……凄く幸せだろうな、俺」

 だからこれは、湯にのぼせた束の間の夢物語。

「今も似たようなものだよ? 頑張って戦って、旅行しよう?」

 今が感じる幸せは、ひとときの夢――。

「……そうだね。……今も幸せだ。あなたが隣にいるんだから。俺を好きになってくれたんだから……」

 朱羽は沈黙のあと、そう切ない顔で目を伏せた。



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