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いじっぱりなシークレットムーン
第11章 Protecting Moon
あたしと朱羽は頂き……車を停めていた付近を探した。
昨晩ここに置いたフェラーリで、あたしと朱羽は……。
回顧して真っ赤になるあたしの前に、スーツ姿で草を掻き分け朱羽は茂みに埋もれて見えなくなる。
あたしも追いかけて探すが、見つからない。
一番奥まで行くと、崖のようになっていて、下に落ちる危険性があるらしい。おそるおそる下を覗いてみると、大きな道路になっていて交通量が激しい。
落ちてしまったら、完全アウトだ。
どうか落ちていませんように……。
気づけば夕方四時、空も暗くなってくる。
「夜になった方が見つけやすいのかな……。目が光るから」
「……ねぇ陽菜。昨夜俺達を覗きに来ていたなら、ここでするのもいいかもよ?」
朱羽が流し目を寄越して、唇をつり上げる。
「あなたの啼き声に反応して、鳴くかも」
「なっ!」
「オスが、可愛いあなたの声にやられて近づいてくるのも癪だな。ネコでも人間でも」
朱羽はなにやら不機嫌そうな顔つきになる。
「そんなことないから! もうなに恥ずかしいことを……」
「陽ー菜」
朱羽が後ろから抱きついてくる。
「ちょ……」
朱羽の手があたしの長い髪をひとつの方向にまとめ、露わになった首筋に朱羽の唇が落ち、耳を愛撫される。
「ん……」
何度も何度も睦み合ったというのに、触れられる度に初めてのように反応してしまう。
「可愛い……、もっと乱れて?」
朱羽の手が太股をさすりながら、スカートを持ち上げた。
「……朱羽、駄目っ」
パンストの上から、足の付け根を……。
「ひゃああ……」
「……光った。やっぱり覗きネコだ」
「え?」
「あっち、光った!!」
夕陽が雲間に隠れて少し暗くなった瞬間、あたしは朱羽に放られた。朱羽が指をさして駆けた方向に、確かになにかが光っている。
「みゃ~」
「「いたっ!!」」
元の場所に戻って来ていたのか。