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いじっぱりなシークレットムーン
第11章 Protecting Moon
 


「はい、捕まえました」

 満面の笑みで、結城が両手で挟み込むようにして渡すと、まとめ髪の女性が呟いた。

「きったない。これどこがヴァイスなのよ」

 ヴァイスというのがこのネコの名前か。

「お風呂入れてあげてください。そうしたら元の白いネコに戻ると思います」

 あたしは極力おばあさんの方だけを見ていった。

「よかったですね、おばあさん。お体のお加減はいかがですか? これでご病気がよくなっていけばいいですね」

 そうおばあさんの顔を覗き込むと。

「はぁ? 私はただの使用人です、お嬢さん」

「へ?」

「ありがとうございました。よかったですね、奥様。ヴァイスが見つかって」

「奥様!?」

 あたし達は、不遜の態度をとる女性を見た。

「こんな汚いネコいらないわ。私は、美しいものがいい。捨てておしまい」

「「ちょっと待ったあ!」」

 あたし達は一同声を揃えた。

「生きてるネコなんですよ!? お風呂に入れば綺麗になる……」

「綺麗なネコをまた買えばいいだけの話」

「違います!!」

 あたしが反論すると女性は、剣呑な光を細めた目に宿した。

「少なくとも名前をつけて可愛がっていたネコなら、また可愛がって下さい。あたし達必死に探しました」

 おばあさんが死ぬかと思って。

 後で朱羽に問い質すのは必須として、誰が飼っていようとも、これは玩具ではないのだ。

「ちゃんと元気「ああ、お金ならあげるわ」」

 彼女はポケットから取り出した札束を、地面に叩きつけるようにした。

 一万円札に帯がついている。

 これは百万?
 
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