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*。:゚+ 小鳥遊 医局長の結婚生活+゚*。:゚
第4章 贖罪
「学会が終わったら、スパのあるとこに移動してゆっくりしようね。」

冬は今泉の眩しい微笑みに酔ってしまっていた。色白の中性的な整った顔立ちはどんなに眺めて居ても飽きなかった。

「どうしたのボーっとして?」

今泉の細く温かい指が、冬のリングに触れた。

「…早く…二人だけになりたい。」

冬が今泉の顔をじっと見つめた。テーブルの上のキャンドルがゆらゆらと揺れていた。丁度夕食時のレストランは混みあって居て、食器の振れう音や、客の話声で溢れていた。

…したいの?

今泉の口元が動いた。

「ううん。静さんが…そうなら。」

冬が小さな声で答えた。

「僕は…いつもだよ。」

今泉は嬉しそうに笑った。

…えっ?

「出来ないのと、したくないのは違うから。トーコさんと一緒に居る時はいつもしたいよ。」

吸い込まれそうな微笑みに、冬は目を伏せた。

「ごめん…いつも。」

…そうだ。最近はいつもガクさんと寝ている気がする。

「気にしないで!ガクさんの方が色々深刻でしょう?」

…深刻。確かに。

「でも…静さんも、もっと我儘言って欲しいの。」

その点、小鳥遊は理不尽なことでも自分の考えをはっきりと冬に言う。

「じゃぁ…早速だけど…お願い。」

今泉は微笑んでいたが、少し酒に酔ったように潤んだ切れ長の瞳は、笑って居なかった。

「今は…僕だけの…奥さんになってくれる?」

…そんなこと言われたら…キュン死する。

「うん。」

冬は、席を立ち今泉の手を取った。

…今は静さんと私だけの時間。

日ごろから今泉は、小鳥遊にいつも気を使っている事を痛い程感じた。
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